むせ返るような芳香、甘い蜜。蝶のような優雅さで。 そのカラダに鋭い棘を隠して。
はじめに
ようこそ、偽アカシアへ。
こちらは私、朝斗の今までの作品展示室となっております。
過去作品から随時追加予定です。
同じものを掲載していますが、若干の推敲をしている場合もあります。
詳しくは『はじめに』をご一読ください。
2008.5.6 Asato.S
「トリック・オア・トリート!」
元気な精霊さん達は思い思いの姿で我が家のドアを開ける。
今年も賑やかなものだ。私はその澄ました様子を微笑ましく思いながらバスケットを差し出した。
――あの子も今頃ならこれくらいかしら。
小さな妖精に面影を重ねながら。もう何年も経ってしまったけれど、あの子のことはこの胸の中にずっと留まっている。
最後の男の子がクッキーを手にとる。深く被ったとんがり帽子の下から可愛い声がした。
「ありがとう、おかあさん」
その笑顔を呆然と見送る。
パタリと静かに閉じる扉。遠ざかっていくはしゃいだ声と、言葉に表わせないざわめき。
――今のは、もしかして…
慌てて押し開けたドアの向こうはいつもの夕闇。
出て行ったばかりの子供達の輪に、魔法使いの姿は見当たらなかった。
元気な精霊さん達は思い思いの姿で我が家のドアを開ける。
今年も賑やかなものだ。私はその澄ました様子を微笑ましく思いながらバスケットを差し出した。
――あの子も今頃ならこれくらいかしら。
小さな妖精に面影を重ねながら。もう何年も経ってしまったけれど、あの子のことはこの胸の中にずっと留まっている。
最後の男の子がクッキーを手にとる。深く被ったとんがり帽子の下から可愛い声がした。
「ありがとう、おかあさん」
その笑顔を呆然と見送る。
パタリと静かに閉じる扉。遠ざかっていくはしゃいだ声と、言葉に表わせないざわめき。
――今のは、もしかして…
慌てて押し開けたドアの向こうはいつもの夕闇。
出て行ったばかりの子供達の輪に、魔法使いの姿は見当たらなかった。
END.
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詳しくはFirstを参照ください。
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